
こんなお悩みありませんか
- 部下に注意しても「はい」で終わり、行動が変わらない
- 伝えるたびに空気が悪くなり、結局こちらが疲れる
- 忙しすぎて、丁寧に育成している時間がない
- フィードバックが「ダメ出し」になり、離職が怖い
中小企業の管理職は、実務・判断・進行管理を回しながら育成も担う“プレイング”になりやすいです。だからこそ、長い面談より「短く・具体的で・再現性がある型」を持つことが、育成の効率を一気に上げます。
結論:フィードバックは「センス」ではなく“型”で勝てる
私が大手通信企業で、進行管理・ディレクション・判断業務を並行しながら育成を回していた時に効いたのは、SBI(Situation/Behavior/Impact)で事実ベースに寄せることでした。
- S(状況):いつ・どこで・何の場面か
- B(行動):相手が実際に取った行動(事実)
- I(影響):それにより起きた影響(顧客/チーム/納期/品質)
これだけで「人格批判」や「主観の押し付け」から離れ、部下が受け取りやすくなります。
忙しい管理職ほど効く:5分で終わる“SBIフィードバック”の進め方
1)最初の30秒:目的を宣言する
- 「責めたいわけじゃない。次を楽にするために、事実と改善点だけ共有するね」
- 「次回同じ案件を任せたいから、良かった点と直す点を1つずつ話すね」
2)SBIで1分:事実→影響を短く言う
長く説明しないのがコツです。事実は“映像が浮かぶレベル”まで具体化します。
3)最後の3分:次の一手を合意して終える
- 「次はどうする?」を部下に言わせる
- 上司は「基準」と「確認ポイント」だけ渡す
すぐ使える:SBIフィードバック例文(ポジティブ/改善)
ポジティブ例文①(報連相)
- S:昨日の15時、A案件の進捗共有で
- B:遅延リスクを先に言って、代替案も添えて報告してくれたよね
- I:こちらの判断が早くなって、関係者調整が当日中に終わった。助かった、あれは続けてほしい
ポジティブ例文②(新人対応)
- S:今日の朝会後、新人から質問が来たとき
- B:手順を教える前に「どこまで試した?」って確認してた
- I:新人が考えて動く癖がつく。チームの教育負荷が下がるから、その進め方は良い
改善(ネガティブ)例文①(期限遅れ)
- S:昨日の17時の時点で、資料ドラフトが未提出だった
- B:遅れそうな連絡が事前に無かった
- I:レビュー時間が確保できず、提出判断が当日朝になってリスクが上がった
- 次の合意:次回から「遅れそうな時点で、締切の2時間前までに一報+理由+いつ出せるか」をセットで連絡してほしい
改善(ネガティブ)例文②(会議の発言が長い)
- S:今日の定例で、課題共有のパート
- B:背景説明が長くなって、結論が後ろに回っていた
- I:意思決定が遅れて、次のアクションが曖昧になった
- 次の合意:「結論→理由→必要なら背景」の順で、最初の15秒で結論を言う、でいこう
改善(ネガティブ)例文③(顧客メールの品質)
- S:先ほどの顧客メール(B社の件)
- B:依頼内容が箇条書きになっておらず、期限が書かれていなかった
- I:先方の理解がズレて、手戻りが発生する可能性が上がる
- 次の合意:メールは「依頼内容(箇条書き)/期限/こちらの前提」をテンプレにする。次回は送信前に一度テンプレに当ててみて
逆効果になりやすいNGフィードバック(ありがちな落とし穴)
NG①:主語が「あなた」になって人格を裁く
- NG:「なんでいつも詰めが甘いの?」
- OK(SBI):「今回の資料は、結論の根拠データが抜けていた(B)。そのままだと判断できない(I)。次回は根拠URL/数字をセットで入れよう」
NG②:抽象語だけで終わる
- NG:「もっと主体性出して」
- OK:「次回から、相談のときは“案を2つ”持ってきて。判断は私がする(基準が具体)」
NG③:溜めてから一気に言う
溜めるほど感情が混ざります。小さく・早く・短くが正解です。
言うだけで終わらせないための運用ルール
ルール1:フィードバックは「週1回まとめ」より「都度5分」
会議終わり、チャット、移動中など、スキマで完結させます。
ルール2:最後は必ず「次の一手」を1つに絞る
改善点を3つ言うと、部下は動けません。次回の行動を1個だけ合意します。
ルール3:ログを残す(1行でOK)
- 例:「A案件:遅延連絡は2時間前+理由+提出時刻」
- 例:「結論ファースト:15秒で結論→理由→背景」
この1行が、次回の評価・任せ方・育成計画の材料になります。
SBIフィードバック・テンプレ
テンプレ(上司が話す用)
- S(状況):
- B(行動):
- I(影響):
- 次回の合意(次の一手を1つ):
部下が書く振り返り・テンプレ
- 今日のS(状況):
- 自分のB(行動):
- 起きたI(影響):
- 次回やること(1つ):
まとめ:フィードバックが回り始めると、任せられる仕事が増える
フィードバックの目的は「正す」ではなく、次の仕事を安心して任せられる状態をつくることです。
SBIで事実に寄せ、次の一手を1つに絞り、5分で回す、これだけで、忙しい管理職でも育成が前進します。
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